『キル・ビル Vol.2』

なんだよ。普通に面白いじゃん。
『Vol.1』に比べてあまり話題にならないし、TVCMも地味だったので躊躇していたら上映期間が終わってしまい、DVDでの観賞となってしまったわけですが、ちゃんと面白い。
あ、ちょっと疑い始めましたね?
「普通に面白い」とか「ちゃんと面白い」といっているあたりに歯切れの悪さがにじみ出てますか?
『KILL BILL Vol.1』は、タランティーノの映画の中でもっとも“らしくない”というか、今までの作風を超越してしまっていたので、『KILL BILL Vol.2』の方がタランティーノの映画らしくて面白いのではないかと。
あそこまでの瞬発力と破壊力を持った映画というのは、いままでのタランティーノ路線とは少々外れているので、むしろ『Vol.2』のほうが本流で「ちゃんと」していて「普通」ではないかと。
個人的には『Vol.1』にあった、冴えないアニメパートがないだけでも『Vol.2』の方が好印象です。
『Vol.1』は青葉屋での派手なアクションが、強烈な印象を残してしまったので、『Vol.2』はかなり地味に感じますけどね。
あと、損をしているのは、『Vol.1』は“歪んだ日本観”が、そのまま日本人にとって大笑いできるシーンだったのに(日本人が観るとどこが変なのか解りやすい)『Vol.2』はそういうシーンが無い事。
ただし、パイ・メイが出てくるシーンは、あからさまに昔のカンフー映画をパクッたカメラワークなので解る人は十分笑えます。
それに、タランティーノ作品の醍醐味とも言える、ダラダラした会話の応酬を堪能できるのはなんてったって『Vol.2』。
『KILL BILL Vol.1』が「面白いけどタランティーノ節に欠ける」と思った方は必見かと。
とか、プッシュしてみても、一番好きなタランティーノ作品はやはり『パルプフィクション』なんですけどね。

キル・ビル Vol.2
ユマ・サーマン
ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント
2004-10-08

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