シンジュクアクション

今年二本目のライヴは、16日に行われたC.C.レモンホール・・・いや、あえて言い直そう。渋谷公会堂での怒髪天のホールライヴから一転して、小さめのハコ。新宿LOFTの『シンジュクアクション Neo Inst Emotion』。

メンツは小谷美紗子/outside yoshino/向井秀徳アコースティック&エレクトリック。
今まで何度もその演奏を見てきたミュージシャンばかりだけど、eastern youthではなく、ソロ名義のoutside yoshinoとして吉野さんを見るのは今回が初。

前半に演奏したオーソドックスなアコースティック曲が美しく、その歌心を再認識させられた向井秀徳。
いままで十数回ライヴを見ている自分でも感心するほど充実のパフォーマンスと選曲だった小谷美紗子。
この二人だけでも十分満足できるライヴだったけれど、outside yoshinoは更に圧倒的だった。

照明は裸電球一つ。感情をギリギリのところで曲にパッケージしたかのような熱演。轟音ギターと、絞り出される歌。

ギターの歪みまくった爆音がいろいろな不協和音を作って、その不協和音同士がぶつかって別なハーモニーが生まれるノイズの美学。ギター一本でもオーケストラのようだった。
その轟音に負けじと絶叫しながらはき出す、むき出しの感情。
いや。「むき出し」というよりは、もっと赤裸々な「ズルむけ」だ。ズルむけの男の魂。

終演後は物販コーナーへ。
outside yoshinoのアルバムは手作り手渡しが基本だけに、なかなか手に入れる機会がなかったので、この機会に買おうと思い、物販コーナーに近づくと、その先には演奏中の鬼気迫る表情とは正反対のニコニコ顔で立つ吉野さんが。

いや、ホントに手作り手渡しですよ。

既発のアルバム3枚とも未入手だったので、まとめて3枚を手に取ると“グッ”と立てた親指を向けて微笑んでくれる吉野さん。
思わず嬉しくなって、握手。これまたガッツリ握り返してくれる。奥さんが求めた握手にももちろん快く・・・。
ライヴの感想を一言二言伝えると「いや〜、またまた〜、なにいっちゃてるの」と久々に孫に会えた爺ちゃんみたいな笑顔ではにかむ吉野さん。

惚れた。彼の音楽を聞き続けて十数年になるけど、あらためて惚れ直した。

その後は、浮かれ気分のまま、ドイツビアホール『ツムビアホフ』でヴァイスとデュンケルを堪能して帰宅したのでありました。

hb

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