エイリアンVS.プレデター

20世紀フォックスにとって鳴り物入りの大作ながら、各方面で評判のよろしくない『エイリアンVS.プレデター』。
『エイリアン』といえば、個人的に「最も好きな映画」であり、『プレデター』も傑作と評価しているだけに「観てはいけない映画」と決めつけてました。
しかし、松本人志、木村祐一両名が「面白い」と言い切っているのを知って恐る恐る観賞。
以下、極力ネタバレ無しでまいります。
まず、今ひとつ花がない役者陣にガッカリするものの、ビショップ(ランス・ヘンリクセン)が出てきてちょっぴり盛り上がる。さすが、エイリアンシリーズ影の主役。
とはいえ、登場人物面の見所はビショップだけ。
で、なんやかんやあって(割愛しすぎ)遂にエイリアンとプレデターの戦いが始まります。
SF界夢の共演なわけですが、ここで早くもふと疑問に思う。
「・・・別にどっちが勝ってもいいじゃん」
双方、凶悪殺戮生物として度を超しているだけに、どっちを応援するとか感情移入できるはずもなく、戦いが激しくなればなるほど「あ〜、ホントお前らうっとうしいな〜。どっか人目につかない所で勝手にやっててや。」と画面に軽いツッコミを入れつつ観賞。
・・・と、このあたりから俄然面白くなるのです。
要するにツッコミ所満載なのですが、演出上の稚拙な部分にツッコミを入れられるタイプではなく、最初から観客の反応を意識して盛り込んだようなツッコミ所が満載。
アメリカ人が映画館で大声出しながら盛り上がれる映画っつー感じです。
ツッコミ所+格闘! まるでWWE!
というわけで、確かに面白かった!!! 20〜30年前のB級ホラーテイストのオチもグッド。
SF好きの多くが酷評しつつ、まっちゃん+キム兄が「面白い」と言い切ってるあたりが、この映画の性格を表しています。
ポール・アンダーソンって、スケールの大きな設定を“こぢんまり”まとめてしまう事にかけて右に出るものがいない監督なので、このAVPもショボイといえばショボイんですが、手堅くまとめてハズレのない映画を作るのもこの監督の良いところ。(例:バイオハザード、イベントホライゾン)
オタク監督だけあって、シリーズへのオマージュ盛りだくさん。『エイリアン4』を除くほぼ全作品を観ていないと設定の意味が解らない+面白がれない部分も山盛りですが、意外とこれは見ていない人の方が楽しめるのかな。
参考までに両シリーズをまとめて、面白かった順にランクをつけるとこんな感じですよ。
1位:エイリアン(金字塔)
2位:エイリアン2
3位:プレデター
4位:エイリアンVS.プレデター
5位:エイリアン4(これも意外と面白い。AVPと同点かも。)
6位:プレデター2(ラストシーンだけ面白い)
7位:エイリアン3(あまりの駄作っぷりに繰り返し観てしまう)

B0007V77VM エイリアンVS.プレデター 1枚組 通常版
2005-04-15

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