カテゴリー : Music

MOTFD

  • 2010年 2月 12日
  • カテゴリー : Music

Amazonでは発売初日に売り切れ、しかたなくタワレコオンラインに注文していた MASS OF THE FERMENTING DREGS のメジャー移籍第一弾のシングル『ひきずるビート / まで。』がやっと届いた。(タワレコ、発送遅い) 今、一番自分の血を沸かせてくれるバンド、MASS OF THE FERMENTING DREGS。略してマスドレ。 前作がかなり綺麗な音作りで、某所のレビューでは「チャットモンチー?」見たいな言われ方をしていたくらいだから(ぜんぜん違うって!)メジャーに行ったらもっとポップになるんかいな?と思っていただけど、このシングルはメジャーらしからぬ荒々しいサウンドだったので一安心。 初期ナンバーガールのような、(田渕ひさ子ちゃん率いる)toddleのような、eastern youthのような、Smashing Pumpkinsをもっとプリミティブにしたような、SONIC YOUTHのような・・・。 と、知らない人にそのサウンドを説明しようとすると、オルタナ界の重鎮の名前が次々と浮かぶのだけど、だれも彼女たちの替わりにはなりえない。様々な影響を昇華した上でのオリジナル。疾走感があって、ちょっと切なくて、ダンサブルでキュート。 今回のシングルも、メジャーに行きつつ少しも媚びた感じがなくて良い。 その、シングル曲は公式サイト(http://www.motfd.com/)で聞けるのでどうぞ。 でも、サイトで試聴して、買わなくていいやと思うのは尚早。 一緒に付いてくる高円寺20000Voltでのライヴを収めたDVDこそ、このシングルのキモなんです。 ライヴ映像でこんなに鳥肌が立ったのは久しぶり。カッコ良すぎて泣きそう。 ごちゃごちゃ書いても逆に説得力が無くなりそうだし、必要以上に持ち上げて先入観が強くなっても興ざめだと思うので、詳しい説明は割愛。 上に挙げたバンド達が好きな人なら是非見て欲しいDVDです。 しかし、去年のライジングサンで彼女たちのステージを見なかったのが悔やまれる!   MASS OF THE FERMENTING DREGS – かくいうもの【YouTube】- [ 続きを読む ]

シンジュクアクション

  • 2010年 1月 27日
  • カテゴリー : Food . Music

今年二本目のライヴは、16日に行われたC.C.レモンホール・・・いや、あえて言い直そう。渋谷公会堂での怒髪天のホールライヴから一転して、小さめのハコ。新宿LOFTの『シンジュクアクション Neo Inst Emotion』。 メンツは小谷美紗子/outside yoshino/向井秀徳アコースティック&エレクトリック。 今まで何度もその演奏を見てきたミュージシャンばかりだけど、eastern youthではなく、ソロ名義のoutside yoshinoとして吉野さんを見るのは今回が初。 前半に演奏したオーソドックスなアコースティック曲が美しく、その歌心を再認識させられた向井秀徳。 いままで十数回ライヴを見ている自分でも感心するほど充実のパフォーマンスと選曲だった小谷美紗子。 この二人だけでも十分満足できるライヴだったけれど、outside yoshinoは更に圧倒的だった。 照明は裸電球一つ。感情をギリギリのところで曲にパッケージしたかのような熱演。轟音ギターと、絞り出される歌。 ギターの歪みまくった爆音がいろいろな不協和音を作って、その不協和音同士がぶつかって別なハーモニーが生まれるノイズの美学。ギター一本でもオーケストラのようだった。 その轟音に負けじと絶叫しながらはき出す、むき出しの感情。 いや。「むき出し」というよりは、もっと赤裸々な「ズルむけ」だ。ズルむけの男の魂。 終演後は物販コーナーへ。 outside yoshinoのアルバムは手作り手渡しが基本だけに、なかなか手に入れる機会がなかったので、この機会に買おうと思い、物販コーナーに近づくと、その先には演奏中の鬼気迫る表情とは正反対のニコニコ顔で立つ吉野さんが。 いや、ホントに手作り手渡しですよ。 既発のアルバム3枚とも未入手だったので、まとめて3枚を手に取ると“グッ”と立てた親指を向けて微笑んでくれる吉野さん。 思わず嬉しくなって、握手。これまたガッツリ握り返してくれる。奥さんが求めた握手にももちろん快く・・・。 ライヴの感想を一言二言伝えると「いや〜、またまた〜、なにいっちゃてるの」と久々に孫に会えた爺ちゃんみたいな笑顔ではにかむ吉野さん。 惚れた。彼の音楽を聞き続けて十数年になるけど、あらためて惚れ直した。 その後は、浮かれ気分のまま、ドイツビアホール『ツムビアホフ』でヴァイスとデュンケルを堪能して帰宅したのでありました。- [ 続きを読む ]

2009 アルバムベスト10

  • 2009年 12月 31日
  • カテゴリー : Music

別に誰に期待されているわけでもないのに、習慣としてこれをやらないと気分的に年が納まらない気がするので、今年もアルバムベスト10を。 10枚に絞りきれなかったので12位から。   12位 凸~デコ~仙台貨物 色モノというだけでは片付けられない、ハイクオリティでキャッチーな楽曲。そして本来(?)の姿であるナイトメアとしてのステイタスをかなぐり捨てたエロ(ゲイ)歌詞、全裸パフォーマンス、東北訛りという人として振幅の広さに唯々感心する仙台貨物。 倒産(解散)が悔やまれる。   11位 Sweet Children O’Mine湯川潮音 ロックの名曲をアコースティックでカバー。ありがちな企画モノだけど、この歌唱力でやられるとオリジナル曲のような存在感と説得力に。とてつもない求心力の1枚。   10位 告白チャットモンチー たった3人でこの煌びやかさ。ガールズバンドという以前に、すべてのバンドのお手本のようなアンサンブルの良さ。アルバム毎にジワリと成長していく姿も、娘の成長を見守るような親父目線で接している自分にとってはツボです。   9位 シーズン2筋肉少女帯 いまだに再結成筋少は認めていないのだけど、そういう自分をも屈服させる詞の良さと曲の良さ。 心の底の、のび太マインドを払拭できない人間にとっては、この悲しくて力強い筋少節は世間に向けて放つロボコンパンチのごとし。   8位 CHRONICLEフジファブリック 合掌。5年後、10年後の活躍が楽しみな、とてつもない才能のミュージシャンでした。   7位 プロレタリアン・ラリアット怒髪天 「自分たちが本当に納得した曲しか出さない」と言い切るだけある。歌詞をかみしめながら聴けば、パンク調だろうが、サンバ調だろうが、どれもホロリと泣けてくるリズム&演歌。曲数が少ないので残念ながらランキングはちょい低め。   6位 未来浪漫派人間椅子 おどろおどろしいヘヴィメタル曲が少ない分、アップテンポのハードロックンロールが多い快作。20年以上のキャリアながら『冥土喫茶』のようなクオリティの曲を書ける才能の枯れなさっぷりも凄い。ただし、ここ数年の傾向としてワジー曲の歌メロが弱いのがちょっと残念。   5位 歩幅と太陽eastern youth 1曲目の『一切合切太陽みたいに輝く』だけで買う価値有り。 キャッチーなアレンジを排除した為か、ファンの間でも賛否両論あるようだけど、このアルバムが気にいらないならeastern youthのファンをやめてもいいんじゃないだろうか。 歌詞と曲を丸ごと一体で聞くべきアルバム。サビが曲の価値を決めると思っているような若い世代には解りにくいかもしれないけど。   4位 THE EVERLASTING -魂宗久遠-LOUDNESS 他界した樋口宗孝の生前のレコーディングトラックを利用し、ドラムパートを細かくつなぎ合わせて新しい楽曲に作り上げるという力業で作り上げたアルバムながら、バンドとしての一体感が凄い。オリジナルメンバーでの再結成後の作品としてはベスト。   3位 アウトレイジOUTRAGE 音楽業界から身を退いていたVo.橋本直樹が復帰。11年のブランクをものともせず最高傑作を作り上げる力量と精神力に感服した。正に渾身の一枚。 スラッシュ好きならMetallicaの『ブラック・アルバム』以降のCDを全部売り飛ばしてこれを買うべき。 歌唱力、演奏力、楽曲、サウンド、すべて日本人とは思えないクオリティの高さ。   - [ 続きを読む ]

梶芽衣子が!斉藤和義が!

  • 2009年 10月 31日
  • カテゴリー : Music

29日に開催された怒髪天の結成25周年企画『オールスター男呼唄 秋の大感謝祭  愛されたくて…四半世紀』(「愛されて」じゃないとこがミソ)のレポを書こうと思っていたら奥さんが一足先にレポを書き上げていた。 この内容を超えられそうもないので、詳細なレポを書く気を喪失。 だがしかし、2時間半のイベントの中で、グループ魂の暴動(=宮藤官九郎)と梶芽衣子とJAPAN-狂撃-SPECIALと斉藤和義とギターウルフのセイジとBRAHMANのTOSHI-LOWと氣志團が同じステージに立ち、怒髪天とからんだという事実の凄さはここに書き記さねばなるまい。 怒髪天と親交のあるアーティストが集まり、怒髪天の曲を1曲ずつカバーして彼らの25周年を祝うというこの企画。 大半のボーカリストがカンペを持参し、チラ見しながら歌いきっていた中、梶芽衣子は自分の持ち歌のごとく歌いきっておりました。ザ・プロ根性。そして立ってるだけで凄みが滲み出る佇まい。オーラ出てた。 一方、カンペを用意しながらもミスったのはTOMOVSKYと、monobrightの桃野陽介。 桃野君は曲の序盤ではやくも歌詞が飛び、焦って手のひらに書いた歌詞に目をやるも読みとれず、かえって窮地に(泣)。 大先輩となるウエノ(the HIATUS)、クハラ(The Birthday)、上原子(怒髪天)をバックに従えての大失態。 その瞬間の焦りまくった顔が微笑ましかったけど。 たった4000円のチケットでこれだけ豪華なライヴが見られ、最後に感極まって号泣する増子兄ぃと、さりげなくもグッとくる事を言うシミさんのMCにホロリとさせられた奇跡の一夜でございました。- [ 続きを読む ]